Subject: EEE会議(Re:北朝鮮の核開発能力)
Date: Mon, 31 Mar 2003 23:19:14 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>
各位殿
北朝鮮の核開発能力等に関し、永野隆男氏(原子力産業会議相談役、元JNC北京事務
所長)から関連情報を提供していただきました。これらは、すべて公開された文献を
ベースにまとめられたものだそうです。以下はその最初の部分で、全文(14ペー
ジ)は添付ファイルでどうぞ。
金子熊夫
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<北朝鮮のPu生産期間の推定>
北朝鮮のガス炉でPuを生産して原爆用5?8キロにするには何年かかるか?
1.5kgPuを生産する期間の推定
原子炉の能力: 5Mwe試験用原子炉(熱出力は25MWt)
Pu生産量はGlobal SecurityのHPより 0.9〜1gPu/1MWt日
よって 5kg÷(0.9〜1gPu/1MWt日×25MWt)=200日 約1
年
2. 既に保有していると思われるPu
@ 回収Pu:約8Kg(IAEA推定)原爆化済み?
1986年運転開始―1989年70日停止(再処理に取出す?)約2年間
A 8000体の燃料棒中:25〜45kg
1989年−1994年枠組み合意停止 約6年間×4〜7Kg/年
3. 原爆製造開始期日 :2003年6月(Global Securityより)
(参考)
炉のタイプ :黒鉛減速・炭酸ガス冷却炉
燃料体 :長さ50cm、直径3cm、重さ6.17Kg Mg-Zr合金燃料被覆
炉心 :高さ6m、直径6mで、燃料チャンネル数は801チャンネル。
1チャンネル当たり10本の燃料棒を装架。燃料ウランの総量:約40?45t。
・94年の枠組み合意で装荷中の約8000本の燃料棒は施設内に貯蔵。
・02年12月に再装荷をIAEAに通告
・12月26日までに、約1000本(6.17t)の燃料棒を搬入
・約8000本の再装填、試運転開始は03年3月頃
・8000本中のPu推定量は25Kgから45Kg(Global Securityより)
再処理(放射線化学研究所(Radiochemical Laboratory)
全面稼動すれば、使用済み核燃料棒を年間160トン処理することができ、兵器級プル
トニウムを同50kgから100kg生産する能力。
<以下省略>