Subject: EEE会議(Re: 北朝鮮の電力事情など)
Date: Sun, 30 Mar 2003 18:44:06 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>
各位殿
北朝鮮の核開発やKEDO問題に関連して、北朝鮮国内の電力事情が数日来
当EEE会議で議論されておりますところ、海外電力調査会の田中健一氏より、
次のような関連情報を提供していただきました。 ご参考まで。
金子熊夫
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前略、1997.7.22付け朝鮮日報の記事が有りました。
ご参考まで、送付します。
なお、上記記事には北朝鮮では2003年までに1000万kWの
発電設備容量を目指していると書かれていますが、海外電力調査会の
「海外諸国の電気事業第二編2000年」によるとすでに北朝鮮の
水力設備は5,000MWe,火力設備は4,500MWeの容量を有しております。
(http://www.jepic.or.jp/syuppan/index.html)
ただし、、水力発電所は1930〜1940年代に建設されたものが多く、
火力発電所は1960年代から1970年代に建設されたものが多くなっています。
詳細は同書籍をご参照ねがいます。
いずれにせよ、設備容量的には10,000〜12,000MWeのうちの
建設中の原子力発電は2,000MWeを占めることになります。
田中/海電調
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<1997.7.22付け朝鮮日報の記事>
朝米基本合意文の核心部分/2003年までに200万キロワットの発電能力
Q 米国が主導する朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)が8月初から軽水
炉建設に着工するというが。
A そうだ。ニューヨークで6月23日〜7月2日まで、共和国代表団とKED
O代表団間の高位級専門家協議が行われ、軽水炉提供協定と当該議定書の履行で提
起される細部事項と手続き問題が合意された。その時、発表された共同報道で八月
初からの軽水炉建設着手が明らかにされた。
Q なぜ、KEDOが共和国に軽水炉を提供することになったのか。
A 94年10月21日の朝米基本合意文に基づいている。合意文では、双方が
共和国の黒鉛減速炉と諸関連施設を軽水炉発電所に交替するために協力し、米国が
2003年まで合わせて200万キロワット発電能力の軽水炉発電所を建設すると
明示された。その後の協議で建設場所は咸鏡南道の琴湖と決まった。地質調査のた
めのボーリング作業はすでに3月から始まっている。
米国の主導下で共和国に提供する軽水炉発電所の資金と諸設備を保障するための
国際連合体がKEDOだ。また米国は1号軽水炉発電所が完工するまで共和国の黒
鉛減速炉と諸関連施設の凍結によるエネルギー損失を補償するため諸措置を取る。
代用エネルギーは毎年50万トンの重油だ。
クリントン大統領は94年10月20日、金正日書記への書簡で、全職権を行使
して軽水炉建設と代用エネルギーの提供を保証するとの確信を表明した。
Q 共和国の発電能力全般との関連は。
A 政務院電力工業部のチュ・ドンイル副部長は本社記者との会見で、共和国に
は水力320万キロワット、火力310万キロワットの発電能力を持つ設備がある
とし、2003年までに1000万キロワット近くまで発電能力を高めたいとのべ
た。八十万キロワット能力の安辺青年発電所建設も進めているが(昨年9月に10
万キロワット能力で第1段階操業開始)、軽水炉発電所の200万キロワットは全
体の5分の1で、その比重は大きい。
http://www.korea-np.co.jp/sinboj/sinboj1997/sinboj1997/sinboj97%2D7/sinboj97
0722/sinboj97072262.htm